名古屋高等裁判所 昭和27年(う)1322号 判決
被告人 ○倉○
原判決が少年法第五十二条第一項を適用して不定期刑を言渡してあるのに拘らず、罪となるべき事実として、少年法にいわゆる少年である旨を判示していないことは、弁護人所論の通りであるが、原判決は、被告人を特定する事項の一つとして、昭和八年三月二十八日生と記載してあるので、被告人が少年法にいわゆる少年であることは疑のないところであるから、原判決が前記少年法の規定を適用して、不定期刑を言渡したことは、まことに相当である。
なお被告人が少年であることを判文に示すことは、妥当であるということができるが、少年であるということは、罪となるべき事実とはいえないので、これを判文に示さなかつたとしても、何等違法はないというべきである。従つて原判決には理由のくいちがいもなく、その他理由不備の違法はないので、論旨は採用できない。